4 畑のダイヤ

霜が降りて千住葱の糖度がぐんと増すころ、透明に輝く小さな粒が葱の葉っぱに付きはじめます。指でとって舐めてみると、蜜のようにトロっと甘い。葱の中から甘み成分があふれだしているのです。

冬の澄んだ空気の中、朝の日差しを浴びて葱畑がキラキラと輝く。収穫期の葱畑でしか見ることができない美しい光の粒を農家の方は畑のダイヤと呼ぶそうです。

春に苗を植え、暑い夏を越せるように見守ってきた千住葱が無事に成長したことへの喜びがダイヤという言葉に表されているのかもしれません。

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